とりあえずクリアしたので pros & cons を出してみようか。
ポジションはこれ
Pros
- BONNIE PINK の主題歌がカッコいい
- 佳曲。英詩・和詩の2種類とも入手してしまうくらいだ。サウンドはシンプルでライトなギターロック。ストレートエッジな JRPG の主題歌っぽさは無いが、世界観は捉えているので違和感が無い。英詩は和詩の要約というか薄めた感じになっている。フロウは良いのでステキな聴き心地。この曲を「90年代グランジの JPRG 解釈」と位置付けした。間違いない。
- 美麗なトゥーンシェード
- フォトリアルも好きだが、トゥーンシェードもそれを理由にトラスティベルを買ったくらい好きだ。「トゥーンシェードつったら黒い稜線だろ?」的なあざとさを感じさせない自然な色味の稜線表現が気持ち良い。稜線クッキリだから Prince of Persia がダメだってわけじゃない。あれはあれで無茶無茶カッコいい。
- 戦闘システム面白いよ
- 仰々しい名前が付いているらしいが「みんなでワーワーやりましょう、リアルタイムで」と言った方が分かりやすくて良いと思う。体験版ではチュートリアルが一切無かった為、操作に苦労したが本編はキッチリフォローしてくれている。コンボを繋げるのは文句無しに楽しいし、フェイタルストライク(!)を決めると脳汁出る。フェイタルってネーミングにしてくるあたりがたまらん。もちろん俺はフェイタリティと呼んでいるし、これこそ世界戦略を考える上で最重要なポイントであろう。モタコン仕様ヴェスペリアを販売すれば俺の中の地球で800万本は堅い。
- マップは30fps & 戦闘は60fps
- これは良く出来てる。ギャップもすごい。「すげー動く!」みたいな。戦闘自体はワーワーなのでパラつかずにプレイ出来るのはかなり良い。
- ローディングが割と短い
- 一発が短い。こまめに入るものの別にウザイ感じでもない。初回戦闘だけは長めのロードが入る。この時に画面が静止するのでフリーズしたかと思えるドキドキ仕様。
Cons
色々と把握した上で購入しているので「『正義を貫き通す』て」の様な事は挙げない。
- オープニングアニメーションが長過ぎる
- 世界観説明の為のモノローグで語られるアニメーションなんだが本編で十分説明出来る内容。ディスク入れてから意味のあるキャラクター操作をするまでに20分くらい掛かる。これが最初の関門。相当心が折れそうになった。全然関係ないけど press start button は廃止すべき派だ。
- エンディングアニメーションが長過ぎる
- 俺はアニメーションが見たくて買ったわけじゃない。
- そもそもアニメーションが多いし、どれも長い
- 場面場面で結構入ってくるし、ひとつひとつがもったいつけた作りになっていてダルい。そしてスキップ出来ない。
- 声が…
- あらかじめ判っていた最大の懸念事項である所の音声。やはりゴリゴリのアニメ声を長時間耳にツッコむのは辛い。トラスティベルの時も全く同じ感想を持った。学習してないな。カットシーンをボタン連打して終わってからあらすじを読んで次にどうするのかチェックするという作業。個人的な趣向すぎるので挙げない方が良いとも思うが音声 OFF (or 英語音声)にしたいという要望を持つケースの存在を主張しておく。
- カットシーンのテンポが悪く、シーン数もかなり多い
- ゲームデザイン上、カットシーン無しで話を進めるのは不可能なのである程度の数は握るとしても、不要なシーンが目立つ。テンポの悪い演出はどうにかして欲しかった。キャラクターのモーションやダイアログのタメが長いのでダルい。全体をスキップも出来ないのでボス戦で全滅などすると「ロード→カットシーン→ ボス戦」のカットシーンを飛ばせないストレス。ボス戦の最中にもちょいちょい喋ってるみたいだが、傾いた言い回しなせいか全然入ってこない。「アーニャ、ドーンハンマーを使う」「ドーンハンマーは使えないわよ」くらいの簡潔さが欲しい。
- スキットが雑過ぎるので要らない
- これは本当に何の意味があるのか理解出来なかった。バストアップのキャラクターがショボイアニメーションで小話を繰り出すんだが、ちょっとした伝説になるくらいのスパイシーさ。当然スキップ出来ない。シチュエーションに合わせて相当な数がアサインされているので、常時画面左下で主張していて目障りこの上ない。もっと絞り込んで QTE として組み込んだ方が妥当と思える。
- エビデンスの希薄なイベントドリブンスクリプト制御はマジでクソだからジェノサイドすべき
- 具体例を挙げると「城内に散らばったパーティーメンバーを探し出し、各自のカットシーン全てを見ないと次に進めない。しかもゲーム進行上、大した意味を持っていない」というもの。この制御が所々で出てくる。本作に限った事では無くて、JRPG の悪いクリシェのひとつ。英雄伝説にも結構出てきて毎度毎度苛立つ。これはクソ以外に表現しようが無い。
- 長い
- かなり長く感じた。引き合いに持ち出すタイトルを間違っているが、単純にクリア時間相当で較べると GTA4 とおよそ同じ。当然 GTA4 のが濃密な時間を過ごせているんだが、これはシナリオよりもキャラクターによるところが大きいように思える。扱っているテーマや世界観といったファンダメンタルな要素を継承して飲み込みやすいキャラクター作りをしたのだとは思うが、それでも真正直なステレオタイプにしたのはマズかったかもしれない。GTA4 ではステレオタイプであっても魅力的なキャラクター付けと演出で圧倒的な没入感を得る事が出来た。いつもどおりのミッションルーティンな構成に対しても長いという感想は持たなかった。
総括
僕の考えたテイルズオブヴェスペリア
- ストーリーは概要だけわかればいい
- マップ移動とか面倒くさい
- ボス戦だけやっていたい
- あるいは雑魚戦にもっと意義を持たせるべき
- フェイタリティにゴア表現の導入
- アニメーションいらない
- カットシーンも極限まで減らす
- 操作技術が必要な戦闘システム
- ぶっちゃけパーティじゃなくていい
という事をメシ喰ってる時につらつらと話していたら「それじゃニンジャガじゃないすか」と言われた。
なんとテイルズオブヴェスペリアをソリッドに高めていくと NINJA GAIDEN 2 になるのだ!なんてことだ!
ヴェスペリアを楽しんだ人には是が非でもエクストリームであるところの NINJA GAIDEN 2 で死んで頂きたいし、ニンジャガ2を楽しんだ人はそのルーツとも言えるヴェスペリアで遊んで欲しい。